[an error occurred while processing this directive] ■始めに

「Error Analysis画面のグラフの見方、使い方がよくわからない」という意見をちらほら耳にするので、わたしの回線における取得データを例に具体的な解説をしておこう。
用語の定義や具体的な画面操作については、Telemeter V2.00のReadMeを参照のこと。
なお、当方の回線の現在の基本指数は、直近一週間の測定値に基づいて算出されており、
 MEAN:0.02
 MAVG:0.0532
となっている。(下り方向)
また、資料作成の都合上、3月11日 19:00〜3月15日 19:00の四日間のデータ解析を例にする。


■全体像

3月11日 19:00〜3月15日 19:00のDeltaの推移は、以下のようになっている。

Graph1

1日目2日目3日目4日目

N日目とカレンダー日時との対応関係は、概ね
 1日目:3月11日 19:00〜3月12日 19:00
 2日目:3月12日 19:00〜3月13日 19:00
 3日目:3月13日 19:00〜3月14日 19:00
 4日目:3月14日 19:00〜3月15日 19:00
となる。
またN日目セルを四分割すると、

夜間深夜午前午後

となるが、それぞれ、概ね
 夜間:19:00〜01:00
 深夜:01:00〜07:00
 午前:07:00〜13:00
 午後:13:00〜19:00
という対応関係となる。

縦軸上限は、自動調節によりMEANの3倍値となっている。
右側縦軸上の%値は、「その値以下で過ごした時間帯の比率」である。
つまり、
 MEAN以下の時間帯:47%
 2倍値以下の時間帯:77%
 MAVG以下の時間帯:84%
 3倍値以下の時間帯:86%
 3倍値以上の時間帯:14%
である。


■再計算

Graph1でMEAN以下の時間帯比率が50%と一致しないのは、単にデータサンプリング期間(直近一週間)と表示期間(3月11日 19:00〜3月15日 19:00)が一致していないためである。
50%を下回る比率なので、表示期間の回線状況が相対的に悪いことがわかる。
実際、表示期間中のデータに基づいて指数を再計算すると、

Graph2

となる。MAVGはほとんど変わらないが、MEANは、0.02から0.0215になった。
しかしこれは単に、表示期間内に日曜日が含まれていないことが大きな原因のようだ。(具体的なデータの提示は省くが、わたしの環境では日曜日は相対的に安定している。また、データサンプリング期間は一週間なので常に日曜日が含まれる。)


■時間推移を読み取る

こちらのほうが見やすいかもしれない。

Graph3
1日目2日目3日目4日目
夜間深夜午前午後 夜間深夜午前午後 夜間深夜午前午後 夜間深夜午前午後

わたしのところは、
1)幹線道路の交通量が減る
2)周辺地域全体が静かになる
3)NHK第二放送が休止してくれる
深夜が最も安定している。また深夜時間帯に再リンクさせると高い速度でリンクしてくれる。
特に3)は、Bit Swapによって該当周波数が利用可能となるので、BitmapグラフやNoise Marginといったステータス情報に直接反映されわかりやすい。
この傾向は、2日目、4日目に顕著に現れている。

深夜に安定のピークを迎え、朝が近づくに従って徐々に悪化し、朝7時を過ぎたあたりから急激に悪くなる。
近所の工事の準備を始める時刻と符号するので、それが原因と思われるのだが・・・
午前中はそのまま悪い状態が続き、正午前後に小さな谷を迎える。昼休み効果?
その後、午後〜夜間とそれなりに悪化するが、一日を四分割した時の最悪時間帯はどうやら午前中らしい?


■天井を越えた世界

MEAN 0.02に対し、MAVG 0.0532 と2.5倍以上の違いがある。
またMAVGのカバー率も80%以上と、極めて高いと言える。
これらのことから、「ものすごく悪い測定結果に足を引っ張られているのでは?」という予測がされる。
それでは、縦軸上限を解除したグラフを見てみよう。

Graph4

縦軸のスケールに注意してほしい。上限は基準値0.02の実に50倍!である。
また、各N日目の終わり付近に、必ず大爆発が発生していることもわかる。
最大の爆発である2日目終わりの爆発を拡大してみよう。

Graph5

17:40〜18:40の一時間、続いていることがわかる。
しかも、じわじわではなく唐突に、悪くなり、また回復する。
継続時間が短いこともあるが、他の大半の日も同じパターンの悪夢時間帯を迎えることが極めて多い。
時刻から想像するに家電があやしい気もするが・・・ここまで邪悪なノイズを撒き散らすのか?
ノイズ源が何者にせよ、この時間帯がわたしの環境における最悪の一時間のようだ。
これでもリンクが切れないのは不幸中の幸いであろう。


■日々の比較

実際に日々の平均をグラフを描画すると、

Graph6

となる。 1日目は、基準値を大幅に上回る増加が二度も観測されており、それに足を引っ張られたMAVG値も悪い。
2日目は、最大のDeltaが観測されており、やはり悪い。
3日目、4日目は、他の日と比べて相対的に小規模な爆発で済んでおり、良い。

Graph1、Graph3を見た限りでは、2日目は時間推移の傾向もクリアで、悪いという印象は全く無い。
実際、2日目にフォーカスしてみると、

Graph7

Graph8

となる。Graph2と比較しやすいように、Graph2の二倍値 0.043、三倍値 0.0647 のカバー率も描画している。
このグラフから、2日目のMEANは低く、二倍値、三倍値の比率も変わっていないことがわかる。
全般的には、他の日に比べて低い値に偏っており安定していた、と言えそうである。
しかし、平均値ベースでは悪い。
これは、何に着目するかで善し悪しの判定は変わってしまうことを意味する。
特に、「大爆発の発生頻度、規模」に「大きな」違い(回数が+1されたり規模が*2されるのは非常に「大きい」違いである。)が生じてしまうような環境では、単純な平均値でのみ日々のパフォーマンスを判断することは無理である。


■補足

最後に、リンク速度とMEANの関係について。
両者は密接に関係しており、リンク速度が上がればノイズの影響を受けやすくなるのでMEANの値は大きくなる。
しかし、僅かなリンク速度の変化に対してMEANは大きく反応するようだ。
現在までにわたしの環境で取得したデータによると、
 7648kbps:0.11
 7296kbps:0.02
となっている。
ノイズの影響によるリンク切れや実効パフォーマンスの低下に悩んでいる人は、速度を下げるような調整をYBBに依頼することを試してみる価値は有ると思われる。